弱者の理論

場所と空間、重力とポップカルチャー。


只今、アーカイブ更新中…

近況 -漫才の話-

 書かなけりゃいけないものを全て置き去りにして文章書くの超はかどる。

 こんにちは、おひさしぶりです。当方、無事に卒業論文を提出し終え、単位回収をしながら大学卒業を待つ身です。こちらのブログでは報告しましたが、就職では無く大学院進学をする身なので、来年度に向けてバージョンアップをしていかないといけませんね。サボらないように、ちょくちょく図書館に行かなければ。ここで書いておけば、完全にダレることはないでしょう。


 年末、卒論を書かなければいけない身でありながらきちんと興味のあるバラエティー番組などはチェックしておりまして。THE MANZAIキングオブコント、面白かったですね。お笑いに関しては前回の記事でラーメンズに言及していたようにいろいろ思うところがあるのですが、とにかくハマカーンはいい漫才師だなあと。
 僕の中で、漫才師って面白い/つまらないっていう両極端の間にもうひとつ気持ちのいい場所があると思うんです。〈爆笑に次ぐ爆笑ではないけれど、すごく雰囲気が良くて安心して見れる漫才〉みたいな。
 ラーメンズの記事で芸人の技術をネタと芸の二つにわけて見る、みたいなことを書いたと思うんですけど、漫才師でもやっぱりこれがあって。ネタが凝ってるだけじゃなくて芸が上手な芸人さんのネタは、同じネタなのに何度見ても飽きが来ないのが不思議ですね。多分、ネタの台本だけじゃなくてそこに漂う空気みたいなものも一緒に楽しんでるからきっと飽きないんだと思います。好きな映画を何回も見たくなる感覚と同じ。優勝したハマカーンの漫才の雰囲気、すごく僕は好きです。
 以前にハマカーンのネタを見たときはボケとツッコミの役割が逆だったんですよね。THE MANZAIから役割を逆にして臨んだようなのですが、以前のネタにあったハマカーンのバランスと役割が逆になっても全く同じバランス感覚でネタをやっていたので、全く違和感なく見れたのがすごく興味深い。なんなんだろうねあれ。例えば漫才でもコントでも、ネタのテンポを作る人と、それに乗る人っていう役割はあると思うんですけど、そのあたりに関してはまだ考察が済んでいないのでこのあたりで。
 決勝戦に残ったハマカーン、千鳥、アルコ&ピースに関して言うなら、ハマカーンと千鳥の面白さはほぼ同じ、でもネタの出来の良さからハマカーンアルコ&ピースは一回戦出オチ、っていう結論に僕の中では落ち着いています。個人的に、あからさまな「コント:漫才師」みたいなネタは好かん。いや、面白くて笑うんだけどね。
 漫才は台本のあるやりとりを〈まるで台本が無いかのように〉行う、というある種の契約が観客と漫才師の間に成り立っていると思うんです。完全な舞台であるコントと漫才が違うものである以上、漫才はフィクションではなく、観客がどのように捉えようとノンフィクションであろうとするべき、少なくともノンフィクションのフリをしなくてはいけない、というのが僕の考えで、あそこまでガッツリ台本通りのやりとり、悪い言い方をしてしまえば茶番をやられてしまうと、漫才としてキレイじゃないかな、と思います。


 本来はコントについての考察を書こうと思ったのですが、漫才についての話が思いのほか長くなってしまったのでここで一旦切りまして、記事を分けてしまおうと思います。
 本日のお別れは、芸とネタという区切りで考えたときに、ネタ成分はゼロなのに関わらずその芸達者ぶりから不動の地位を築いた、コロッケのモノマネです。いや、漫才じゃねえのかよ。
【ものまねコロッケ①】

 

 

 もう超おもしろい。似てるとか似てないとかもうどうでもいいくらいおもしろい。