弱者の理論

場所と空間、重力とポップカルチャー。


只今、アーカイブ更新中…

音楽

〈97年組〉とCymbals ――時代の終わりのショービジネス

先日、身近にいる方々が行っている、おすすめのCD交換会に参加したんですね。 そして、持ってきたCDの出品理由を書くことになったわけですが、それが妙に長くなっちゃったんですよ。なので、久しぶりにブログの記事としてドロップすることにしました。ここに…

2014年個人的ベストトラック10

と、いうことでこちらのブログからはお久しぶりです。元気じゃないですけど、元気のフリをしています。 最近はブログのほかにnoteで定期的にエッセイのようなものを書いています。こっちよりも軽い内容を軽めの量で書いているので、だいぶ軽い気持ちで読…

「自分語り」、「閉塞感」とロックバンド【番外編】 ――Base Ball Bear『二十九歳』再び

前回は「閉鎖的」という要素に注目しながら赤い公園のパフォーマンス体制を見てみたわけなんですが、こういった「閉鎖的」という言葉は、基本的にはパフォーマンスでは無く、その楽曲そのものに対して使われる言葉ですよね。例えば、深夜ひとりの部屋で鬱々…

赤い公園が回避する「アバンギャルドの回路」

今回の乃木坂46さゆりんご事件、ぼくらにはふたつの選択肢が用意されている。 ひとつはもちろん、本人の弁明を信じること。もうひとつは、彼女の弁明は嘘で、いろいろ問題があるけど本当はガチな関係だったんだろうと考えること。前者は彼女がナンパされた…

「役者」としての歌い手と、男性・女性イメージ ――SMAP『Mr.S』など

SMAP『Mr.S』を聴いています。 Mr.S(初回限定盤)[2CD+DVD] アーティスト: SMAP 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント 発売日: 2014/09/03 メディア: CD この商品を含むブログ (1件) を見る (今まで気にしてなかったんですけど、SMAPっ…

ポップスにおけるプライベート空間の可能性 ――ayU tokiO『恋する団地』、tofubeats『ディスコの神様』

ポップスのパワースポットが都市から郊外、もしくは地方にある生活空間に移りつつある、気がする。 恋する団地 アーティスト: ayU tokiO 出版社/メーカー: complex 発売日: 2014/07/16 メディア: CD この商品を含むブログ (1件) を見る 自身の音楽のテーマに…

東京出身者のための東京論 ――岩井俊二『スワロウテイル』、ノスタルジーとしての「東京」ソング

スワロウテイル [Blu-ray] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 2013/03/20 メディア: Blu-ray 購入: 1人 クリック: 7回 この商品を含むブログ (2件) を見る 西谷修は評論『ふるさと、またはソラリスの海』において坂口安吾の故郷へむけた視線を分析…

青春が終わっても日常は続いてしまう ――Base Ball Bear『二十九歳』

Base Ball Bear(以下、BBB)の5枚目のアルバム『二十九歳』がリリースされた。楽曲ではメンバー4人以外の音、つまり声とギター、ベース、ドラム以外の音を使うことなく、言ってしまえば自分達のサウンドに制限を設けることによって制作を行ってきた彼らに…

ヒトリエ / wowakaに時代が追いついた――〈踊れるロック〉の終わり? part.2

柴那典『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』を読みました。2007年に初音ミクが発売されてからブームの最盛期としている2010年までの3年と少しをアメリカのユースカルチャーの転換点である〈サマー・オブ・ラブ〉の三回目として、その時期にインターネットの…

愛とエゴとの素敵な関係 ――岡村靖幸w小出祐介『愛はおしゃれじゃない』

愛はおしゃれじゃない アーティスト: 岡村靖幸 w 小出祐介,岡村靖幸,小出祐介 出版社/メーカー: BounDEE by SSNW 発売日: 2014/04/02 メディア: CD この商品を含むブログを見る 「ラブレターを書くときは自分が相手のことをどれだけ好きかでは無く、相手が自…

今だからこその岡村靖幸 ――バブル世代の「どぉなっちゃってんだよ」、さとり世代の「ビバナミダ」

ポップスに限らず、世間の至る所に〈あるがまま〉原理主義が広がって久しい。自分らしく生きていきたいという歌詞が愛され、書店の平積みには無理をせず生きていくためのハウツー本が並べられている。誰もが自分らしく無理をせず、頑張らずに生きていきたい…

音楽の〈揺れ〉とか〈うねり〉とか ――〈踊れるロック〉の終わり?

本当はこんなものを書いている時間なんてない。 OKAMOTO’Sを聴いています。 ちょっと前までは気鋭の若手バンドくらいのイメージしか無かったんですが、彼らがくるりの岸田さんはじめクリエイターにまあ愛されていること愛されていること。それでまあこれはチ…

超私的・2013年ベスト10曲(後編)

ということで、昨年度私的ベスト10曲、その後編。 前編は 超私的・2013年ベスト10曲(前編) - 弱者の理論 から。 今回は、アイドルソングを2曲と、番外編3曲です。よろしくお願いします。 個人的には、後編が本番。

超私的・2013年ベスト10曲(前編)

明けましておめでとうございます。近頃、プロ・アマ問わず音楽ブログを沢山読んでいましてね。その結果として見つけたのがこの記事でして。(http://pittiblog.ldblog.jp/archives/35297409.html)まあ、年末年始にかけて、みんな楽しそうに今年のベストアル…

ハンサムケンヤから考える、ソロミュージシャンと演奏隊の素敵な関係

久しぶりの更新を前にかつて自分が書いた記事を読んで来たら、意外と良く書けているような気がする。 お久しぶりです、某しです。春になってからずっとバタバタしていまして、まとまった記事を書く時間が獲得できませんでした。てへぺろ。こうやって書き出し…

描かれる風景と語られないメッセージ ―スガシカオ「光の川」・テクスト的分析

スガシカオ歌詞の素晴らしさを伝えたい。 そもそも僕の考え方だと歌詞ってのは歌“詞”、つまり歌のフレーズですので、それをテクスト的に限定、つまり音と切り離して考えるっていう事にそもそも価値があるのか、って問題にもなってしまうんですけどね。以前に…

近況 ―Base Ball Bearの新曲とドラマチック理論―

どうして3000字クラスのテキストを二日連続で書いているんだっていう。 いや、この記事もまだ書き出している時点で3000字を超えるっていう保証は無いんですが、どうせ超えるんだろうと思って書いています。いろんな要素をごった返しにしながら書くから、雑談…

近況 ―スガシカオのライブに行ってきました―

雑記にタイトルを付ける必要もない気がするので、こんな感じで書きましょうか。新しくブログを開設した手前、どんどん記事も増やしていきたいですからね。書きたいことだけ書いて、適当な場所で終わります。あしからず。 先日、スガシカオのライブを観に恵比…